プリントグルコースセンサーのためのCuOナノ粒子分散液の合成

摘要

本研究ではCuOナノ粒子分散液開発手法の最適化のため，その前段階となる，グルコースセンサとしての測定条件の最適化，およびその結果から次なるインク合成手法の提案までを行った.電解質として投入するNaOHや，その反応性を決定する印加電圧はグルコース酸化反応に非常に重要であり，研究結果よりそれぞれ0.1M,0.3Vで最適化された.現状での分散液合成手法によるセンサはグルコース0.1～10mMの間で感度10μA/mM,直線性99.57%となる反応性を保持するも，その再現性は低い.一方でCuOとOH-の反応を進行させることで下限値の突破，再現性の向上が期待されることが判明した.このことから分散液にOH-を投入することを提案する.