スクリーン印刷におけるペースト物性の印刷特性への影響

摘要

スクリーン印刷技術が基板等に電極を製作する際に用いられていることは良く知られている．近年では電極幅をより細くすることが望まれ，研究開発が進められている．電極印刷に用いる典型的なペーストは，分散媒が溶剤，樹脂，その他の添加物からなり，金属粉（粒子）が主たる分散質となっている．用途によっては硝子粉も含まれるが，電極印刷に用いるペーストには良好な導電性を確保するために金属粒子が高体積分率で含まれている．そのため，非ニュートン粘性，降伏現象など複雑なレオロジー特性を示し，それらは印刷性に多大な影響を与えている．本研究では，ペーストの粒子径の違いによるレオロジー特性の変化と，実際に細線をスクリーン印刷で形成したときの細線形状への影響を実験的に検討した．また，スクリーン印刷の線幅を変化させ，その印刷結果と測定したレオロジー特性との相関を明らかにし，ペースト物性の印刷性への影響を解明することを目的とした．