データを用いた超伝導線材の開発: データ収集方法の検討: データ収集方法の検討

摘要

我々は物質·材料研究機構（NIMS）に蓄積された超伝導材料線材におけるデータおよび関連する論文からのデータを集約することによって、プロセスインフォマティクス（PI）を利用した超伝導線材の開発を目指している。超伝導線材においては、新超伝導物質発見から材料化·応用化へのスピードが遅れていることが大きな課題の一つである。機器が要求するスペックは異なる。材料の出口としての応用機器からバックキャストした線材開発のためには、それぞれの機器に応じた特性が必要である。一方で、材料特性はプロセスに大きく依存するためプロセス最適化が必要になる。そこで、過去のNIMSで蓄積され、培われた様々なプロセスデータの再整理および実験データ構造化によって、制御因子と超伝導特性について、PIの手法を取り入れた研究開発を行うことが重要である。これらのPIを行うためにもデータの収集が最も重要な肝となる。今回は種々の方法及び線材で取得した電流-電圧カーブのデータ収集方法について検討を行ったので報告する。