ハイパースペクトルイメージャーを用いたメラノーマの自動診断―第2報

摘要

悪性度の高い皮膚腫瘍であるメラノーマの患者数は増加の一歩をたどっている。メラノーマの鑑別は難しく、皮膚科専門医をもってしても診断精度は56%程度であると報告されている[1]。そのためメラノーマの自動診断装置に対するニーズは強く、一部は研究目的の使用に限定されているものの、市販もされている。われわれはハイパースペクトラルイメージング技術[2,3] に着目した新しいコンセプトに基づくメラノーマの自動診断装置を開発した。本論文では、装置の概要を示し、計測されたスペクトルデータに基づく新しいメラノーマ鑑別指標について提案する。さらにまだ症例数は限られているが、臨床での計測実験の結果を報告し、本システムの有効性について検証する。