コロナが迫る業界変容と有望なDX

摘要

近年の各種業務プロセスのデジタル化に伴って、紙プリント需要が減少傾向で推移しているのは会員周知のとおりである。先進モパイル·デバイスに用いられるFPDは、色域は十分で解像度も紙プリントと比較できるレベルであり、CPU·GPUの処理速度とあいまって画面サイズと重量の関係をある程度割り切れば紙の代わりとして十分使えるモノになった。生産年齢人口が減少する中での望まれる働き方即ち、デジタル技術を活用したウェブべース化、オンライン化、リモート化、モバイル化への移行が推奨されてきた。米国に比べて遅れていたEU、日本ではDX(Digital Transformation)を国策レベルで推進する動きが活発であり、昨年春からのCOVID-19パンデミックはその背中を押している。需要が減少傾向にある中で複写機·プリンター業界は、どのような基本姿勢でDXに取り組hでいけば良い成果が得られるのだろうか。全体主義を志向し全てをのみ込む勢いの巨大プラットフォーマーを適正に評価して戦略上の脅威と意識する必要がある。長年良い関係を築いてきた顧客の事業を深く理解し、新たなビジネスモデルを共に考えパートナーとして関係を深めることが大切である。そのためには構想力を持ち、明確なビジョンを描き自ら組織を率いる人材と、事業価値を現実のITCシステムへと落とし込む技術者達の役割が極めて重要であろう。