乳牛個体識別のためのRGB-D データを用いた多視点画像生成

摘要

酪農従事者の負担軽減や乳牛の健康維持のため，牛舎天井に設置したカメラ画像を用いた斑紋を手がかりとする個体識別手法が提案されている．天井カメラに写る乳牛は，撮影角度や乳牛の姿勢によって斑紋の見えが大きく変化する．そのため，正確な個体識別を行うために見えの異なる斑紋画像を含むデータベースを作成する手法を提案する．異なる角度から撮影された数枚のRGB-D データをもとに3D モデルを合成し，3D モデルを移動・回転させることで見えの異なる斑紋を含む多視点画像を取得する．3D モデルから取得した多視点画像が十分な斑紋特徴を含むことを確認するため，RGB-D データと異なる位置から撮影したカメラ画像と照合を行い，個体識別精度を評価する．