下着の色がジェンダーに対する自己認知や気分に及ぼす影響: 着衣認知の観点から

摘要

真っ白の服を着用することで気分がスッキリするなど，衣服の色が着用者の気分に影響を及ぼすことは，誰しも体感したことがある．衣服の色による影響は気分だけにとどまらず，認知や判断，行動といった高次な認知情報処理に影響を及ぼすとされ，近年「着衣認知（enclothed cognition）」（Adam et al.,2012）の枠組みで研究が散見されるようになった．しかしながら，従前の着衣認知研究はすべて外部からその形状や色が視認できるアウターウェアを対象として行われたものであった．