AI による画像認識技術の道路状況把握への活用に関する研究

摘要

国土交通省では，5 年に一度の全国道路・街路交通情勢調査（通称：道路交通センサス）を主体とした道路交通の調査体系から，ICT をフル活用した常時観測を基本とする新たな調査体系への移行を目指し検討を進めている．その取組みの一つとして，既存の設備である道路管理用のカメラ（CCTV）映像について，人工知能（AI）による画像認識技術を用いて道路交通状況を把握するシステム（以下，「CCTV（AI 解析）」という．）の活用を目指しており，そのうち，交通量を観測するシステムについては導入を開始したところである．国土技術政策総合研究所では，更なる取組みとして，交通量以外の道路状況の把握を目的としたCCT（AI解析）の活用可能性に関する研究を行っている．本稿では，CCTV（AI 解析）の新たな活用可能性を検討するためにAI の技術開発を進めている民間企業を対象に実施したヒアリング調査結果及びCCTV（AI 解析）による車両速度計測の精度検証結果を述べる．