サッチ分解菌Bacillus pumilus を内包するカプセルの長期安定性と そのサッチ分解能の評価

摘要

芝生が生育する場所では、定期的に芝刈りを行う必要 があり、その芝生地が広域であればあるほど芝の管理が 重要となる。芝の刈かすはレーキなど物理的に除去する ことが一般であるが、その大半は芝中に残存してしまう。 これが堆積するとサッチ層を形成し、芝の目詰まりや腐 敗菌の温床となり、芝の生育被害を引き起こす。従って、 このサッチ層(セルロースが主成分)の減容化が重要であ り、効果的な減容可能な手段として自然界に存在する微 生物の能力を活かす方法がある。本研究では、サッチ分 解菌をカプセル化し1)、外環境(土壌中の腐敗菌など)から の保護を可能とし、微生物の能力を最大限発揮させるこ とを目的とした。 本発表では、サッチ分解菌(Bacillus 菌)をアルギン酸カ ルシウムでカプセル化し、これに保護剤(スクロース)2)を 添加することで、サッチ層の分解能力向上とサッチ分解 菌の長期活性維持について検討した結果を報告する。