ヨウ化鉛メチルアンモニウムペロブスカイト膜のCVD プロセ スの開発

摘要

光吸収層にヨウ化鉛メチルアンモニウム(CH3NH3PbI3,MAPI)を用いたペロブスカイト太陽電池は高エネル ギー変換効率,原料が比較的安価で低コスト製造が可 能という利点をもち,次世代太陽電池として注目を集 めている。その変換効率は2009年に発明されて以 来 3.8 %から23.3 %まで急上昇している1)。製膜には,研究用途では液相法が広く用いられているが,スピン コートは大面積製膜が不可能であり,工業生産には CVD プロセスを開発する必要がある。化学気相輸送(CVT)法によるヨウ化鉛メチルアンモニウム薄膜合成が 報告されているが2),固体原料を昇華する方法は制御が 難しい。本研究では,気体原料のヨウ化水素(HI),モノ メチルアミン(CH3NH2,MA)および溶融鉛(Pb)から MAPI 薄膜を製膜するプロセスを提案する。