北アメリカでのプレキャストコンクリート造コアー設計例

摘要

近年、北アメリカでは人件費上昇や熟練工の不足により，現場打ち工法からプレキャストコンクリート造に工法を変えてプロジェクトを進行させるケースが多い。こういう動きにしたがって，現場での作業速度の向上や安全確保のため，プレキャストコンクリート造コアーを適用するケースも増えている。プレキャストコンクリートコアーシステムは主に地震荷重や風荷重などの水平荷重を負担させるために良く使う工法である。とくに，プレキャスター（プレキャストコンクリート部材を製作する専門業者をいう）の製作能力および施工能力にしたがって，エレベータシャフトまたは階段室にボックス型プレキャストコンクリートコアーシステムを用いることが多い。ボックス型コアーシステムを用いる場合，一般的なプレキャストコンクリート工法より現場での作業量やプレキャストコンクリート壁間の接合作業や接合部箇所などが節減できることと工期短縮および現場での安全性確保などの利点がいくつが挙げられる。