SUS304/PCレーザ異材接合体の局所的な界面強度とマクロな強度特性および破壊挙動に及ぼすその影響

摘要

プラスチックと金属の異材レーザ接合に関するこれまでの報告より，プラスチック側の界面近傍に生成する気泡，プラスチックの熱劣化，接合界面の密着強度が接合体の強度特性に及ぼす主な影響因子として考えられる。しかし，マクロな強度試験から得られる接合体の強度は，これら複数の因子が複雑に影響を及ぼした結果であり，接合体の破壊プロセスおよび強度特性に対する各因子の影響の詳細は不明である．本研究では，ファイバーレーザを用いてSUS304とポリカーボネート（PC）の異材レーザ接合を行い，気泡の生成状態，接合部の局所的な界面強度およびPCの機械的性質の変化がマクロな接合強度特性に及ぼす影響について検討した．