冷延プロセスライン溶接状態監視装置の開発

摘要

JFEスチール東日本製鉄所（千葉地区）の連続焼鈍ライン(CAL)では、主に自動車用鋼板と缶用鋼板を製造している。入側セクションには溶接機があり、先行材と後行材を溶接することで鋼板を連続で製造するプロセスである。そのため、溶接不良起因で板破断が発生すると操業が停止し、破断処理の復旧に長時間を要してしまう。正常な溶接はラインの安定稼動に不可欠であり、溶接良否を判断する指標が重要となる。溶接部の温度を測定し良否判定する仕組みは従来から存在したが、今回はより精密な判定を実現するため、溶接部の温度を精密に測定する2D温度計、その温度測定結果を元に溶接良否を判定する監視装置を開発した。本装置を連続焼鈍ラインの溶接機に導入し、高精度の溶接判定を実施することで操業の安定稼動に寄与している。