タンデム式縦型高速双ロールキャスト法と熱間圧延接合法で作製した4045/3003アルミニウム合金クラッド材の組織と引張特性に及ぼす熱処選の影響

摘要

プレージングシートの一般的な製造方法は熱間圧延接合法であり，その主な工程は，鋳造，芯材の面削，皮材の圧延，熱間圧延接合，冷間圧延である．例えば，フィン材は板厚0．1mm前後まで圧延されて使用され，調質のために焼鈍も実施される．これに対し，最近，我々は双ロールキャスト法を応用したタンデム式縦型高速双ロールキャスト法を用い，溶融金属から1工程で3層クラッド材を作製可能な装置の開発に成功した．前報では，本手法と熱間圧延接合で製造したクラッド材を冷間圧延し，400°C，2時間の中間焼鈍後に冷間圧延した板材について引張試験を実施し，本手法で作製したクラッド材の方が高い強度，伸びを示したことを報告した．