修飾ファージライブラリによるGalectin-3 応答蛍光バイオセンサーの探索

摘要

蛍光バイオセンサーは分子検出に用いられる有用なツールである。一般的に蛍光バイオセンサーは標的分子のリガンドに蛍光分子を修飾することで構築される。しかし、蛍光分子の修飾位置の最適化が必要なため、バイオセンサーのデザインは困難である。そこで本研究では、蛍光色素修飾αヘリックスペプチドファージライブラリを用いてペプチド性蛍光バイオセンサーをスクリーニングする手法を開発した。このペプチドライブラリGAEX1X2LKCLEX3X4LKAG (Xn:ランダム残基)では、環境応答性蛍光色素のニトロベンゾオキサジアゾール(NBD)を修飾するシステインと、標的分子と相互作用するランダム配列がヘリックスの同じ面に配置される(図１)。