インテリジェンスを利用する標的型メールと標的型メールに対するインテリジェンスを利用した防御に関する検討

摘要

標的型攻撃メールや，BEC(ビジネスメール詐欺)といった，メールによるサイバー犯罪の被害は，依然として脅威となっている．攻撃者は，OSINT(Open Source INTelligence)やHUMINT (HUMan INTelligence)といった，様々な手法を用いて標的の情報を収集し，標的に対して効果的な文章のメールを送りつけてくる．一方，防御側が得られるインテリジェンスは，攻撃者よりも多く，その差を用いて攻撃を防御することが可能になると考えられる．本稿では，攻撃者が様々なインテリジェンスを駆使することにより可能となる攻撃と，それに対抗するために防御側でも活用できるインテリジェンスとして，OSINT，PRINT(Proprietary Inteligence)，EXINT(EXperimental INTelligence)を活用する方策を示す．