音源の映像の移動速度が移動音像の印象に与える影響の調査:提示時間を揃えた場合

摘要

近年，高い臨場感を与えるための高精細な映像再生技術や高臨場感音響再生システムは多数開発されている．例えば，濱崎らは22.2マルチチャネル音響を開発した．こうした音響再生システムには莫大な演算量を処理する機材が必要である．我々は，仮想現実環境システムにおいて，簡易的な装置で臨場感を与えるシステムの構築を目指している．本報告では，離散的に与えた報知音と連続的に移動する音源の映像において， 2 種類の速度の場合を分析する．提示時間を一定にして，音と映像の動きの同期感覚を測定し，音像の移動速度が臨場感の評価に与える影響を調査した．