tert-ブチル基を有する二置換アクリルアミドの重合と脱tert-ブチル化反応

摘要

筆者らはN,N-２置換アクリルアミドのラジカル重合で、3種類の立体規則性ポリマー（イソタクチック、シンジオタクチックおよびヘテロタクチックポリマー）の合成に成功した1)。しかし、N,N-２置換アクリルアミドポリマーのNMRシグナルが２連子立体規則性による分裂しか示さないため、３連子タクチシチーを定量できていない。N-１置換アクリルアミドポリマーの13CNMRシグナルは３連子立体規則性で帰属されていることから、２置換ポリマーを１置換ポリマーへ構造変換することができれば、３連子タクチシチーの定量が可能となる。本研究では、N,N-２置換アクリルアミドポリマーの３連子タクチシチーを定量するために、ポリ(N-tert-ブチル-N-n-プロピルアクリルアミド)[poly(TBNPAAm)]の脱tert-ブチル化を行った。