マトリックスコンバータの出力電圧高調波低減のための簡易PWM制御

摘要

近年、商用三相交流電源を任意の電圧、周波数の三相交流に直接変換できるマトリックスコンバータ(以下MCと記載する)はコンバータ·インバータシステムに比べ高効率化，小型化、高信頼性が望めるとして、様々な研究が進められている。MCは9個の双方向スイッチを用いて出力電圧及び入力電流を同時に制御するので，スイッチングの自由度が大きく様々なスイッチングパターンによる制御が可能である。MCの制御法として、出力電圧高調波を抑制しながら1制御周期間における転流回数を3回とする制御法が提案されている。転流回数を3回とする制御法では2つのスイッチングパターンが存在し，瞬時実効値の計算を用いることで，より出力電圧高調波を低減可能なスイッチングパターンを求めている。しかしこの制御法では瞬時実効値の計算を行うためプログラムの演算時間が長くなる。