難燃性マグネシウム合金に添加されるカルシウムが性質に及ぼす影響

摘要

鉄道車両のさらなる軽量化に対して、車両構体への難燃性マグネシウム合金の適用が考えられる1）。難燃性マグネシウム合金はマグネシウム合金中にカルシウム（Ca）が添加された合金である2）。このCaの添加により、マグネシウム合金の発火温度が上昇して難燃化するが、圧延等の加工が一般のマグネシウム合金よりも困難になる。これは、C年の添加に伴う析出相（AちCa相）が影響していると考えられる。しかし、難燃性マグネシウム合金の機械的性質に及ぼす結晶粒の影響について報告されているが析出物の影響について報告された例はない3）。本研究では、難燃性マグネシウム合金に鋳造と圧延を行い、その過程での金属組織を観察して析出物の状態等を調べた。その後、圧延材に引張試験、高温引張試験、破壊じh性試験を行ない、汎用マグネシウム合金との比較等を行って、析出物が諸粋性に及ぼす影響について考察した。