回転サイドダムを装着した単鋳造輸法によるAC7Aアルミニウム合金鋳造棒の作製

摘要

線材の素材として断面積が200m~2以下の鋳造棒を連続的に作製するための簡略な鋳造機について検討を行った．単ロール法が連続鋳造機の中で最も簡略であると考えられる．そこで単ロール法を基にして実際に装置を作製した．オープントップのノズルを装着したメルトドラッグ法において，鋳造棒を作製するためにロール幅を狭くして鋳造棒の作製を試みた．鋳造棒とサイドダムプレートの摩擦力より，狭幅の鋳造輪による鋳造棒の排出力が小さくなり，鋳造棒が詰まってしまった．鋳造棒のつまりを改善するために，サイドダムを回転させることを考案した.回転サイドダムにより鋳造棒を排出することができた．しかし，回転サイドダムの溶湯との接触面に装着してある断熱シートの耐久性に問題があるため，軟鋼製の回転サイドダムに離型剤のBNを塗布しただけで鋳造棒の作製を試みた．オープントップのメルトドラッグ法と同じ注湯方法では，鋳造棒の断面形状が凹型になった.注湯法を工夫することで矩形や凸型の鋳造棒を作製することができたので報告する．