等原子組成比·非等原子組成比Mg－Al-Cu－Zn－Sn軽量ハイエントロピー合金の合金設計と鋳造法による試作

摘要

近年、ハイエントロピー合金と呼ばれる新たな金属材料の概念が提唱され、その研究は世界各国で急速に拡大している。軽量ハイエントロピー合金は、Al、Mg、Tiなどの軽元素からなるハイエントロピー合金であり、新たな軽金属材料の一員となる可能性を秘めているが、その作製プロセスの困難さから、開発が進hでいない材料でもある。我々は、鋳造法を利用した軽量ハイエントロピー鋳造合金の開発の中で、Al-Mg－Li－Ca合金が、鋳造法によるインゴットの作製［1，2］および急速凝固リボンの作鞄3］が可能であることを見出してきた。一九Liらは、等原子組成比Mg－Mn-Al－Zn－Cu合金およびMg濃度を増加させたMg－Mn－Al-Zn-Cu合金が、溶解·鋳造が可能であることを報告している［4］。本研究では、Liらの報告[4］をもとに、新たなMg-Al－Zn－Cu-Sn合金を設計し、鋳造合金の試作とその凝固組織について調べた。