クエン酸含有ハイドロキシアパタイト粒子分散液の調製と透明膜形成への展開

摘要

細胞培養基材の開発において，細胞 親和性と透明性の両立は重要である．ハイドロ キシアパタイト (HA) は生体硬組織の主成分で あり，細胞親和性に優れている．我々は，HA 粒 子膜を細胞培養基材として実用するために，透 明化技術に着想した．HA 粒子膜の透明化を目指 して，クエン酸 (Cit) のカルボキシル基が HA の カルシウムイオン (Ca~(2+)) とキレート形成して 微粒子化／粒子分散化させる技術を開発した [1]．本研究では，HA と Cit 分子の複合粒子 (Cit/HA) を創製し，透明なスピンコート膜を調 製·評価し，Cit の含有量，分散媒の種類 (H2O 或いは EtOH) と膜の透明性の関係を考察した．