Ce_(1-x)La_Xo_(2-δ)(x=0-0.5)の局所構造解析

摘要

希土類金属をドープしたCeO2 系材料は500-700 °C程度において優れた酸化物イオン伝導性を示 すため，この温度域で動作するSOFC 用電解質材料として注目されている．現在CeO2 のドーパントとして Gd などが有用視されているが，これらは高価であるため，より安価で同程度以上の特性を示す材料が切望さ れている．La とCe は希土類金属を含む鉱物に多く含有され安価であるため，本研究グループではLa ドープ CeO2，即ちCe_(1-x)La_Xo_(2-δ)のSOFC 用電解質用材料としての応用を検討している．以前の研究からCe_(1-x)LaxO2-δ はLa ドープ量の増加に伴い，ｘ>0.3 で結晶構造が蛍石型からLa とCe が秩序配列したパイロクロア型構造 に変化することが示唆されている．本研究ではCe_(1-x)LaxO2-δのLa ドープ量の増加に伴う局所構造変化を EXAFS 法により明らかにした．また，第一原理計算ソフトCASTEP を用いCe_(1-x)LaxO2-δのx=1/8，1/4，2/3， および1/2 に対する構造モデルを構築し構造最適化を行うことで，EXAFS の解析結果の妥当性について検討 を行った．