スチレン-ビニルトリエトキシシラン共重合体の合成と解析 およびラテント顔料含有共重合体膜の性質

摘要

カラーフィルタ(CF)は、液晶ディスプレイ(LCD)のカラー品質を大きく左右する重要な部材である。 しかしCF には色材として溶媒に不溶な顔料が使用され、光学特性の低下を招く。また樹脂材料は、ガラス 基板との密着性が低い有機樹脂が使用されている。本研究ではCF の高性能化のため、現行材料の代替とし て溶媒に可溶なラテント顔料、ゾルゲル反応により高密着性を発現する有機無機ハイブリッド樹脂を用いて 着色膜を作製した。顔料はCF の補色素であるviolet に着目し、青紫色顔料Pigment Violet37(P.V.37)をラテン ト化した。有機無機ハイブリッド樹脂は、スチレン-ビニルトリエトキシシラン共重合体P(St-VTES)を合成し 解析を行った。また、P.V.37-BOC とP(St-VTES)を用いて紫色膜を作製した。