水熱合成 ZrO2ナノ粒子触媒による CO2からの炭酸ジメチル合成反応

摘要

CO2とメタノールから生成される炭酸ジメチル（DMC）は有用な物質であり、本反応は低環境負荷 な反応として注目を浴びているが、その収率は著しく低い。この反応を進行させる触媒として ZrO2が挙げら れるが[1]、これまで monoclinic と tetragonal 構造によりその触媒活性は異なり、tetragonal 構造を有する ZrO2 が高活性とされてきた。しかし、我々の研究では水熱法で結晶相を制御した ZrO2ナノ粒子の結晶相による触 媒活性の違いはほとhど見られず、monoclinic 構造を有する ZrO2も tetragonal 構造の ZrO2と同等の触媒活性 を示した[2]。