(P101-P0080)マグネシウム合金多結晶材の塑性変形におけるリチウム添加の影響

摘要

軽量で高比強度のマグネシウム合金は輸送産業において注目されている。しかし、マグネシウムは冷間加工性が悪いという欠点がある。そのため、結晶が任意の形状へ変化するために底面すべり(BS)だけでなく柱面すべり(PS）、一次錐面すべり(FPCS)、二次錐面すべり(SPCS)の活動が必要である。したがって、マグネシウムの延性向上には変形過程と活動するすべり系の関係を明らかにすることが重要である。ここで、イットリウムの添加によりすべり系の活動性が変化することが報告されている[1]。一方で、リチウムを添加するとSPCS のCRSS が低下することが報告されている[2]。したがって、本研究ではMg-Li 合金多結晶の引張試験を行うことで、非底面すべり系の活動性に対するリチウム添加の影響を調査し、マグネシウム多結晶材の降伏応力及び延性と活動するすべり系の関係を検討した。