(351-0134)高強度低合金鋼溶接継手止端部への摩擦攪拌プロセスにおける施工条件と疲労強度改善の関係

摘要

溶接部における余盛止端部への応力集中や熱影響部での材質劣化，引張残留応力の発生は疲労強度の低下因子である．我々は高強度低合金鋼溶接継手に対し，球面先端ツールを用いた摩擦攪拌プロセス(FSP)を施工することで，FSP 特有の結晶粒微細化に加え，止端形状の改善やツール摩耗に起因した圧縮残留応力の付与等の効果を得ることができ，疲労強度の改善に有効であることを前報にて示した．本研究では，ツールの回転速度や移動速度といったFSP 施工条件を変化させることで，継手の疲労強度に影響を及ぼす支配因子の特定と，更なる改善を得るための適正条件の探索を試みた．