CIP 法によるアルミニウムに対するレーザスポット溶接時のキーホール形成および溶融金属の流動に関する三次元有限差分解析手法の開発

摘要

アルミニウム合金においてはレーザ溶接過程においてもポロシティの発生が危惧されているのが現状である．溶接欠陥を抑制し得る適切な溶接条件については，多大な労力とコストをかけて実験的に決定されている現状であり，より効率的な同溶接条件の決定手法の確立が求められている．そこで，我々の研究グループでは，数値シミュレーションを用いたレーザ溶接時における各種溶接欠陥の予測手法の確立に向けて取り組hでおり，本報告では，その第一段階として，流体力学に基づくレーザ溶接時の溶融·凝固過程を取り扱うモデルの構築を試みた結果を示すとともに，X 線透過観察装置を用いてレーザスポット溶接時における溶融池内での溶融金属の流動と発生した気泡の動きを直接観察し，数値解析結果の妥当性の検証を試みた結果を報告する．