(S0030)医療用金属材料の生体機能性と電気化学処理による表面改質

摘要

生体材料は一般材料と同様に、金属材料、有機材料、無機材料の3 種類に分類され、それぞれの特性を活用した医療デバイスの開発が進められてきた。金属材料の最大の利点は、高強度と高延性のバランスによる優れた機械的性質にあり、体内埋入型のデバイスにおいて非常に重要な役割を果たしている。一方、金属は化合物やイオン、有機錯体を除外すると、単体では生体中には存在しない物質であるため本来生体機能性に乏しく、有機材料や無機材料のように、生体内物質を模倣あるいは再現することでこれを獲得することも不可能である。