たhぽぽ捕集パネルに衝突する微粒子フラックスの角度分布予測

摘要

宇宙空間には寿命を終えた人工衛星やロケットの残骸などの大きな物から，塗料やボルトといった小さな物まで，様々な物がデブリとして多数存在している.近年の各国の宇宙産業の発展により，利用頻度の高い低高度軌道（LEO)上のスペースデブリは特に増加しており，中でも直径1mm以下の微小デプリは衛星の運用中に1回以上衝突する状況である.微小デブリの衝突でも，衛星にとってはその任務遂行能力を奪う危険性があるが，微小デブリの分布が不明であってはデブリ衝突リスクの評価を行うことはできない.加えて，微小デブリは地上観測網からは検出不可能であるため，その分布予測にはモデルを用いる必要がある.ESAとNASAは，軌道上のスペースシャトル等のデータを基にしたデブリ環境モデルを作成しているが，デブリ分布は時間経過と共に変化するため，常に最新のデータとの比較が必要となる.デブリ衝突頻度の高いLEO上で曝露実験を行うことで，これらのデータは取得可能となる.