3E11空気液化ロケットエンジン（LARE）のフィージビリティ試験の進捗

摘要

既報告 1)のように，空気液化サイクルを再使用型ロケットのエンジンに採用した空気液化ロケットエンジン（Liquefied Air Cycle Rocket Engine ;以下「LARE」という）は，吸入した空気に液体酸素（以下「LOX」という）を吹き込み，かつスラッシュ水素の冷熱源を用いて高酸素濃度の液化空気（以下「LAir」という）を製造し，水素と燃焼させることにより，ロケットエンジンに準じた高い推重比（推力／エンジン重量）の大推力を実現させるものである（図1）．吸入空気に酸素を混入させることにより，ロケットの比推力（消費推進薬基準）は低下するが，燃焼器の燃焼安定化，大推力，空気の液化促進，水素タンクの小型化，およびインテークや熱交換器の小型化が可能になり，再使用型ロケットの軽量化と開発リスクの低減に資することができる．