材料依存性ならびに寸法効果を考慮した切欠材の多軸応力下における疲労強度の定式化

摘要

筆者は，切欠材の疲労強度の整理法と定式化に関する研究を進めてきた．これまでは主として単軸繰返し応力の場合を取り扱ってきたが，本報では議論をさらに一般化するために多軸繰返し応力状態を対象とした考察を行う．主なる論点は以下の通りである；（１）多軸繰返し応力条件に対する塑性順応の仮説と等価繰返し応力比の誘導，（２）多軸繰返し応力下の疲労強度を表現する応力パラメータの定義，（３）多軸繰返し応力条件下における切欠寸法効果の評価法．