(P146-P0035)MgB2 のΣ130001ねじれ粒界におけるAl、Fe、Mn、Si の粒界偏析と粒界の脆化·強化に及ぼす影響の第一原理計算

摘要

MgB2 は39 K という金属間化合物として最高の臨界温度をもち超伝導材料として注目を集めているが、脆性的であるため、用途拡大に向けて加工性の向上が求められている。MgB2 の破壊では粒界破壊を呈することが報告されているため1)、粒界強度を向上させ粒界破壊を抑制することで加工性の改善が期待できる。MgB2 の場合、原料粉末中に含まれている不純物元素が粒界に偏析し、粒界を脆化または強化させている可能性が考えられる。本研究では不純物元素の偏析したMgB2 の粒界における粒界偏析傾向と粒界脆化·強化を第一原理計算を用いて評価することを目的とした。不純物元素にはMg、B 原料粉末に共に含まれているAl、Fe、Mn、Si を選択し、計算を行う粒界はEBSD 観察結果2)を参考にしてΣ13[0001]ねじれ粒界を選択した。