(370-0326)Ag, Cu を添加したAl-Mg-Ge 合金の時効析出挙動に及ぼす熱処理の影響

摘要

Al-Mg-Ge 合金は、Al-Mg-Si 合金のSi をGe で置き換えた合金系である。Al-Mg2Ge バランス組成をもつ本合金系はAl-Mg-Si 合金と類似した時効析出挙動を示すものの、過時効においてA 型析出物が見られる事や、高温(例えば250°C)における時効でAl-Mg-Si 合金に比べて高い時効硬化能を得られる等の相違点がみられる1)。Al-Mg-Ge 合金にCu やAg を添加すると時効硬化挙動に変化が見られ、Cuを添加した合金では最高硬さが高くなり、Ag を添加した合金では時効初期の時効硬化能が増加することが報告されている。2)本研究では、Al-0.20at.%Mg2Ge 合金(基合金)に種々の元素を添加した合金を作製し、時効処理を行い、機械的性質や析出組織へ添加元素が及ぼす影響を調査している。