組物を有する伝統木造社寺建築の構面振動台実験その 3 壁の剛性が変形性状に及ぼす影響

摘要

土壁よりもせh断耐力が高い要素を含hだ場合の伝統 木造構面を対象に振動台実験を実施した。今回のような 剛性、耐力の高い壁要素を含hだ場合、振動時の構面の 挙動が試験体1、2 とは異なり、構面全体でロッキングす る現象が顕著に見られた。この場合、試験体1、2 で考慮 した水平抵抗要素以外にロッキング効果についても考慮 する必要がある。今回のようなロッキングが生じた際に は、貫接合部での回転角は小さくなり、抵抗力が低くな る可能性がある。また、組物部分の水平変位は、壁の剛 性や耐力が高くなるほど増大する可能性があることが示 唆された。今後、解析とも比較しながら、検証する必要 がある。