木造根太床の構成が鉛直振動特性に及ぼす影響に関する数値実験的研究

摘要

木造根太床の基本的な鉛直振動特性に関しては，既に 実験?解析的に明らかにされている。しかしながら， 根太床の構成部材の組合せは多様で，既往研究が対象と した部材構成に基づいた知見の適用範囲について検討し ておくことが必要である。既往研究によれば，採用した 解析モデルによる有限要素法解析は，根太床のツーウェ イ?アクション効果および固有振動数?モード形を評価 する手法として有効であること，荷重が等分布的に載荷 され2 辺支持された根太床の1 次固有振動数を概算的に 予測する手法として，根太床全体をスパン方向に架け渡 された梁として捉え，梁の振動理論により固有振動数を 算定する方法の可能性があること，木造根太床の衝撃加 振力により励起される応答変位の最大値は，根太床を適 切にモデル化した有限要素法過渡応答解析により予測が 可能であることが明らかにされている。本報告は，既報 の研究結果を受けて，木造根太床の構成が鉛直振動特性 に及ぼす影響を，数値解析により検討したものである。