東北地方太平洋沖地震における仙台市内の低層鉄筋コンクリート造建物の地震応答特性（その２ 建物の振動特性の分析）

摘要

仙台市内の低層鉄筋コンクリート造建物で観測された 観測記録を用い、建物の振動特性の分析を行った。4 階の 加速度は1 階に対して1.8～1.9 倍程度増幅していること が分かった。また、東北地方太平洋沖地震の観測記録を 時系列で分析した結果、本震前は0.3 秒程度であった固有 周期がおよそ1.7 倍程度まで延びていることを確認した。 今後は、地盤変状や建物躯体の微小ひび割れが、どの程 度固有周期の変動に影響を与えているのかについて、解 析的な検討により明らかにしていく予定である。