異なるチャンバを用いたレーザープリンタから発生する超微粒子の発生量評価

摘要

オフィス環境で使用されるコピー機やプリンタに代表されるオフィス機器からの100nm以下の超微粒子が発生していることが知られている。オフィス機器やそれ以外の家電製品からの汚染物質の発生量測定法として，酬電子計算機工業会規格（ECMA-328）をもとにISO/IEC28360として国際標準牝連れた。単位時間の発生量（発生速度)を求めるISO型チャンバは, チャンバ内の空気をフアンにより攪拌混合することで発生した汚染物質の濃度を均一にする“連続槽（完全混合)型"を基本としている（Fig.1）。このチャンバを用いて超微粒子の発生量を測定しようとする試み3）がなされているが，フアンによる空気の強制擾絆による吉成沈着牝より，プリンタからの超微粒子の発生速度を正確に評価できない可能性がある。そこで，本研究ではこのような問題点を踏まえて，代替の方式として汚染物質を速やかに排出できるパラレルフロー（PF）型を基本とするチャンバ（Fig.1）を提案し，ISO型チャンバと比較しながら試験粒子を用いてそれらの基本特性を把握することにより，オフィス機器からの超微粒子発生量評価法を確立することを目的としている。なお，昨年度は容積0.5m~3チャンバによる結果5）を報告しているが，本年度はISO規格に適合する1m~3チャンバを新たに製作し同様の評価を行った。