大規模環境レーザ計測点群からの配管系統の自動認識(第2報)-パイプ及び接続要素の高精度化

摘要

プラント設備をレーザスキャナで計測した点群は，サイズが膨大かつ大きな計測ノイズを含hでいる．そのため，点群データから配管などの3 次元as-built 型モデルを構築するには，現在多くの手作業に頼っており，その自動化が求められている．こうした要求に対して，既にプラントの計測点群や計測画像から幾何曲面を抽出し，パイプやH 型鋼などの規格部材の認識を行う研究がある．しかし，これらの手法では画像を併用する必要があったり，認識対象が含まれる領域を手動で指定する必要がある．また，認識物体間の空間的な接続関係まで認識することは行われていない．そこで，本研究では，プラント設備の3 次元モデル化では必須の対象となる配管系統を，レーザ計測点群内から自動的に認識しモデル化する手法の開発を目的とする．前報[4]では，計測点群全体から配管系統以外の背景点群の自動除去，及び抽出した各パイプの径，軸位置·方向に基づくパイプ間の接続関係の自動認識について述べた．しかし，パイプと接続要素の認識精度の更なる向上が必要であるという問題点が残されていた．そこで本報では，改善点として，接続要素付近にある計測点群を用いた接続要素の認識とオクルージョン部分で分割されたパイプの統合を行い，パイプの径，軸位置·方向と接続要素の認識精度を前報[4]に比べ向上したので報告する