鉄道システムのスケジューリング手法の検討－列車の往復と駅間の最小本数を考慮して

摘要

本論文では，Max-Plus線形（MPL）システムによる鉄道システムのスケジューリング手法を提案する．MPLシステムは，‘max’演算と‘+’演算をそれぞれ加算と乗算で表現するMax-Plus代数系を用いて，事象駆動システムを定式化したものであり，例えば，生産システムや交通システムなどのモデリング手法に関する研究が行われている．Max-Plus代数系を用いることで，システムの状態方程式をあたかも線形方程式であるかのように記述することができる．また，この状態方程式は現代制御理論に似た形で記述することができ，現代制御理論とのアナロジーにより応用が期待されている．