無限層最小射影法による制御Lyapumov関数設計

摘要

本研究では，元の空間と局所微分同相写像によって関係づけられる無限個の可微分多様体を考えた場合の最小射影問題を考える．無限個の多様体を考えるときには常に最小の射影が存在するとは限らない．本論文ではまず，下界を射影した関数は制御Lyapunov関数にならないことを明らかにする．次に，パラメータ空間がコンパクトハウスドルフ空間である場合には可微分多様体が無限個であっても最小射影によって得られた関数はCLFになることを明らかにする，さらに，異空間上の全てのCLFが局所Lipshitzである場合には，最小射影によって得られたCLFも局所Lipshitzになり，異空間上の全てのCLFが局所半凹であるならば，最小射影によって得られたCLFも局所半凹になることを明らかにする．最後に，無限個の異空間を用いる無限層最小射影法が従来法に対して優れている点を例題により明らかにする．