製品の性能と統計公差指標の関係―正規分布型性能モデルの場合

摘要

製品を構成する部品の公差は，製品の要求機能限界をもとに設定される．加工技術の向上により，多くの製品の歩留まりは100％に近くなってきている．今後，より付加価値のある製品をつくるためには歩留まりだけでなく製品の性能を考慮した設計が必要である．大量生産品はロット単位で生産·管理される．製造工程を考慮した設計手法として統計公差指標の研究もなされてきた．本研究では，性能設計にはこの統計公差指標を用いることが有効であると考えた．性能設計をするために，まずは統計公差指標を決定する枠組みを作ることが必要であると考えられる．そこで，統計公差指標と性能の関係を研究した．