自分を投影したキャラクター描画によるコミュニケーションの生成

摘要

キャラクターを用いたコミュニケーションに関する実験の結果，自分を投影したキャラクターを会話に用いることによって，初対面の人にも自分自身のことを伝えることができ，相手に興味を持ち，また話してみたいと感じていることを確認した。キャラクターを用いることによって，初対面の人とのコミュニケーションが円滑になると考えることができる。また，キャラクターを用いて会話をしたペアは自分自身のことを積極的に話していたが，キャラクターを用いずに会話をしたペアは卒業研究や授業などの話題で，自分自身のことを話していなかった。自分を投影したキャラクターを会話に用いることによって，素の自分を開示して自分を表現できる能力に関わる「コミュニケーション能力」を補助する効果があると考えられる。