疲労研究今昔物語

摘要

1969 年春，新設学科の助手として大阪大学工学部助手として奉職，大路清嗣教授指導の下にそれまでの学部，修士で齧った振動工学から材料強度へ宗旨替えすることになった．ここでは私見に基づいて以来約40 年間の疲労の研究を振り返ることを旨とするが，誤りがあれば時効としてご容赦願いたい．また，99 年に「工学教育とGlobal Engineer 育成，機械学会誌，第101 巻，第968 号，pp.413-416」，「球状黒鉛鋳鉄の強度評価，アグネ技術センター，1999」および材料力学教育の方法と改善（当部門委員会研究会2000-2005）とここ10 余年間は工学教育に注力してきたことも踏まえ，私の目から見て疲労研究の黄金期に見えた1960，70，80 年代を振り返り，若い世代の方々に何かの参考になれば幸いである．なお，敬称は当時のものに従うこととする．