災害調査およびインフラ点検を想定したシミュレーション競技における等価タスクの難易度検証

摘要

「ジャパンバーチャルロボティクスチャレンジ（Japan Virtual Robotics Challenge）」（以下JVRC）とはシミュレーション上でロボットが災害救助などを行うコンテストである．このJVRC では，トンネルにおける通常点検と災害対応を同じロボットで実施するタスクをシナリオとして設定している．この競技タスクの平常時のタスクにO1 目視検査，O2 打音検査の2 つがある．これら２つのタスクの問題点として，シミュレーションでは接触時の物体の運動など評価しにくいタスクがあり，これを別の評価できる内容にした等価タスクが使用されている．クラック，水漏れ，ボルトの認識の難易度をQR コードの幅，パイプ長さ，位置，角度で等価している．しかし，等価タスクの難易度の妥当性の検証があまり行われていないため，本論文では，シミュレータでの導入の前に人間の視点で実験を行い，難易度の妥当性を検証した．