リアルタイム地震情報を利用した災害時避難行動支援ロボットのユニバーサルな情報伝達方法の検討

摘要

我々が住hでいる日本列島は，地震がよく発生する場所であり，様々な防災·地震対策が行われている．1995 年の阪神·淡路大震災を契機に，外国籍住民や高齢者，障害者等の災害時要援護者に対する防災問題が取り上げられるようになり，重要な課題として認識され始めている．災害時要援護者とは，高齢者や障害者，外国籍住民や乳児·児童の様な者を指す．特に，集合住宅に居住する外国籍住民に対する災害対策が注目されている．また，地震対策の一つとして，気象庁が提供するリアルタイム地震情報システム「緊急地震速報」があり，色々な分野で実用化されている．しかし，その多くは，日本語だけの音声や液晶表示であるため，健常者の日本人はこの地震情報を聞いて自分で判断して避難することができるが，言語の問題や身体にハンディーキャップを負っている外国籍の人や障害者は地震情報を聞いても，聞き取れない場合や判断が困難な場合がある．そこで，本研究では，災害要援護者を対象としたリアルタイム地震情報および避難行動をユニバーサルに伝達する手段の検討を目的としている．本論文では，外国籍住人，障害者や高齢者を対象とし，「音」，「光」，「ジェスチャー」を伝達手段とした避難行動支援ロボットを試作し，アンケート調査により，提案する伝達手段の有意性を考案する．