バイオポリマー水溶液の抵抗減少効果に関する研究（第1報キサンタンガム水溶液の流動の特性）

摘要

近年，環境問題を解決する取り組みとして省エネルギー技術の研究が盛hに行われ，熱輸送システムの配管内に抵抗減少剤を添加する抵抗減少が注目されている．しかしながら，高分子や界面活性剤などの抵抗減少添加剤を用いた水溶液の廃棄は環境負荷への影響が大きく，その応用は閉回路のパイプラインシステムに限定される．それゆえ，その影響を考慮するならば，今後はバイオポリマーの応用が注目される．Hoytは，十分に高い分子量のバイオポリマー水溶液は抵抗減少することを報告した．しかしながら，現時点でバイオポリマーの抵抗低減に関するデータは十分とは言えず，熱伝達特性に関しても不明な点が多い．本研究はバイオポリマーであるキサンタンガム水溶液の円管内流れにおける抵抗減少および熱伝達特性を実験的に明らかにすることを目的とする．