プラズマアクチュエータを用いたタービン翼列の剥離制御実験におけるエネルギー収支の考察

摘要

タービン動翼の負圧面側の速度·圧力分布を模擬した湾曲面を用いて，プラズマアクチュエータの駆動によって流れの減速領域にできる剥離を抑制した。アクチュエータに加える電圧を変化させた時の剥離抑制効果と消費電力などの関係を考察した。プラズマアクチュエータに投入される電力に対して，プラズマアクチュエータで発生できる流体運動エネルギーは極めて小さい。しかし，剥離制御においては，プラズマアクチュエータを用いて境界層にわずかな運動エネルギーを投入することによって，流体の運動エネルギーが大幅に増加するので，まだ効率を高める余地が大きく残されている。