射出成形CAEにおけるAI技術の適用事例について

摘要

射出成形法は、プラスチック製品を安価に大量生産可能な一方で、成形後の形状が設計案通りになっていない、成形不良現象など色々な問題も発生する。射出成形CAEは、それらの問題を設計段階で予測し、対策を取ることで開発期間の短縮、製造コスト低減を実現してきた。射出成形CAEでは、数理モデルで表現された射出成形の各プロセスを有限要素法等の離散化手法を用いて、コンピュータシミュレーションによって、各物理量の時間的·空間的分布を求めている。実際の手順としては、図1に示すように、まずプリプロセスで入力データ（メッシュデータ、成形条件、材料物性、解析パラメータ）を準備する。